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メインフレームのコスト削減術〜CPUダウングレードのススメ


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● GS/PFの賞味期限を考える
 GS/PRIMEFORCEの賞味期限っていつですか? 誰がどうやって決めていますか? 賞味期限を越えるとどうなりますか?
 ハードウェアだと、賞味期限をリース期間としたい人も、保守中止、部品が無くなるまでと考える人もいるでしょう。
 GSシリーズ(出荷は1995年より)でも、数年前から保守打切りが始まっているようですが、皆さんはどうされていますか?

 OS/ミドルウェアは、本当に必要なときだけPTFをあてればそのまま使えます。
 最近でOSが無くなったのはESP3で約10年前。あの時の苦労とお客様にかけた多大な迷惑を思い出せば、MSPとXSPも無くせないでしょう。

 業務アプリは30年前のものだって動いています。自治体向けパッケージもカスタマイズしているので結構古いものが動いています。

 GS/PRIMEFORCEの賞味期限は、お客様自身設定し、この時間軸で次期システム構想をの立案することをご提案します。
 私たちは、今のGS/PRIMEFORCEを一年でも長く使って頂きたいと思っています。ひとつの、もったいない精神です。
 このご支援を行うなかで、お客様に安心を届けるツールとして、GS/PF GSメタボ診断サービスが登場しました。

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● コスト削減からオープン化を考える
 メインフレームのコストが高い原因として、外のメタボ状態(過剰投資)になっていることがあります。
 オープン系サーバの稼働率は2〜3割と言われていますが、メインフレームではこれを7〜8割には上げることができます。
 GS/PFでは、CPU使用率が100%になっても問題なく運用することができます。

 メタボ状態を改善すれば、GS/PFのままでもでも30%程度のコストダウンは容易であることは実証されています。(再リース時はまず同等程度)
 
 財務省統計局のホームページ(http://www.customs.go.jp/toukei/info/sassin.htm)のシステム刷新可能性のレポートを参考にします。
 下図で、グラフ左が現在のGS、グラフ右がオープン化したときの経費です。


  出所:貿易統計業務・システム刷新可能性調査報告書(エグゼクティブサマリー)

 現在のGSで機器借料が約3億円です。現行システムのメタボ化を解消すれば0.9億円/年のコスト削減はむずかしくありません。
 システム開発費は6億円かかっているようなので、5年で回収すると1.2億円/年となります。
 (システムを再構築しているようなので、平成20年度以降プログラム保守費がトータル約3億円圧縮されている。)
 即ち、オープン化でコストメリットを出すには、0.9+1.2=2.1億円/年以上のコストダウンが必要です。
 現行の1/2削減(2.1億円/年)でトントンですから、私なら2/3削減(2.8億円/年)を目標にしたいですね。

 GS/PRIMEFORCEのGSメタボ診断は、あなたのチャレンジングな目標の第一歩となります。  >> GS/PF GSメタボ診断サービス
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● メインフレームのコストをご存知ですか
 富士通GSシリーズやPRIMEFORCEをお使いのお客様へ
 本コラムでは、メインフレームのコストを無理なく削減する術をお客様に伝えていきます。
 富士通ではメインフレームをグローバルサーバと呼び、現在でも約4000台が稼動していると公表しています。

 さて質問です。今お使いのメインフレームにいくら支払われていますか?
 もしもご存知なければ、一度調べて頂くことをお勧めします。内訳は、
  a.本体費用
  b.周辺機器費用
  c.プログラム使用料
  d.保守料
  e.サポートデスク費用
  f.運用経費         等々
 それぞれ、導入時費用と毎月の費用があります。
 合わせてハード導入年月、リース満了年月、ハード保守切れ年月なども把握されると後々便利だと思います。
 一般論として、私がお客様からよく相談を受けるものには、c.プログラム使用料とd.サポートデスク費用があります。
 さあ、実際の費用をご覧になって頂いた印象はいかがでしょうか?

 あるお客様の次機種提案で、以下の概算金額が提示されました。
  ・本体        月額 \ 7M
  ・プログラム使用料 月額 \ 4M
  ・移行        一括 \10M
 どうやって費用を下げますか?

 値引き交渉の前に、
メーカから提案されたCPUのグレードを最適化すること(はっきり言うと落とすこと)が課題です。
 「CPU性能が上がってもハードは安くなります」と提案されても、
プログラム使用料が上がっていないか注意する必要があります。
 逆に、CPU性能を落とすとプログラム使用料や諸経費も下がるので一石二鳥、三鳥となります。
 メーカにCPUのグレードを下げてくれと言っても話しは進展しません。
 なぜなら、売上げは下がるし、検討のための費用もメーカ持ち、おまけに技術者も手配できない。
 その結果、殺し文句は「性能が保証できません」、「問題が起きても責任持てません」・・・
 このタイミングこそ、お客様が主導権を握るチャンスなのです。

 (社)電子情報技術産業協会(JEITA)の調べによると、日本での2004年度メインフレームの出荷台数は1,212台(前年比98%)、2,467億円(同94%)。
 富士通の公表資料によると、2004年度メインフレームの売上げは約900億円。(サーバ全体の25%)
 富士通全体の2004年度売上げは4.7兆円、純利益は319億円(連結ベース)ですから、プログラム使用料が重要な位置づけであることがわかります。

 日経コンピュータ(2003年6月)の調べによると、メインフレームの正価は以下の通りです。
  ・ハードウェア本体  月額 大型機 \30K〜\40K/1MIPS、小型機 \80K以上/1MIPS     実勢価格は正価のほぼ半額
  ・プログラム使用料  月額 \100K前後/1MIPS
  ・保守料       ハードウェア標準価格の年間10%前後
 なかなかよい数字だと思います。  
コストは全てMIPS(CPU性能)に依存していることがわかります。
   ※MIPS 1秒間に実行できる命令数、Mは100万回

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● メインフレームのムダを考える
 メーカの営業、SEは役に立つ情報を提供していますか?
 メインフレームの営業は何年前から同じ会社(部署、人)ですか?
 メーカの都合で担当SEを他部署に移管されて、どの位サービスは向上しましたか?
 例えば、新しいGS21のモデルXXが欲しいとき、どうして競争が起きないのでしょう


 最近、富士通の管理職と会うたびに言っています。「中小型メインフレームの営業無くして、WEB注文にしたらどうですか」、
「担当SEだからといって、苦手なことやらせるのは止めましょうよ、お客様が迷惑です。」 なかなか反応はありませんが...
 大人数で何度も提案に来られて、その人たちの人件費を価格に上乗せするのは止めてください。
 頑張って調査するのはいいけど、SE個人の勉強費用はメーカ自身で負担してください。
 
この提案やSE作業はメーカとして合格レベルの品質なのですか。

 コスト削減の基本、ムダを無くす。専門家なら構成図や性能データをちょっと見るだけでムダがわかるのですが...
 内部チェックも「システムが動くこと」が目的ですから、ムダにまなかなか言及してくれません。  最近見たムダを一挙紹介します。

 
CPUが大きすぎて20%しか使っていない。 搭載メモリが大きすぎて何も使われずに余っている。
 
ディスクキャッシュの容量が大きすぎ。 CPUやチャネルに比べてディスク装置がオーバスペック。
 
パソコンにできる処理をメインフレームで実行し、CPUが足りなくなっている。
 
メーカに依頼したプログラムが一番CPUを食っていた。 何年も前からデバッグモードで動いていた。
 性能が悪い
原因も調べないで、CPUとメモリをでかくする。  不要なソフトウェアが沢山入ったパッケージ。
 資源が大好きな
ミドルウェア。  言っても動かないXX。  打合せにいるだけの人。  等々
 一度、点検されたらいかがでしょうか。


 メインフレームにはPDL(Performance Data Logger)という優れた性能データがあります。
 CPUやメモリといった資源の使用状況、オンラインの稼働状況を見ることができます。ピーディーエル、名前だけ覚えてください。
 メインフレームの財務諸表のようなものです。

 紹介したムダは、このPDLを見ればおよそわかるものです。(財務諸表だってある程度わかりますよね)
 では何故わからなかったのか...  誰もPDLを見ていないからです。
 一人暮らしで冷蔵庫はガラガラなのに、もしものために最新の大型冷蔵庫に買い換えてしまうのです。
 お客様だってPDLを読めます。「有賀式−性能評価手法」でノウハウを公開しています。
 よろしければ担当者に紹介してあげてください。

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● メインフレームの性能
 メインフレームといっても数MIPSから公表3,000MIPSまで幅広い性能の機種があります。
 しかし
性能値(MIPS値)についてはSEも意識(感性)を持っていません
   → SEさんに質問 GS8800/10PはPRIMEFORCE3030の約何倍の性能?
 メインフレームやGSという1つのくくり扱うことで、結果的にお客様に不都合が生じています。

 一 パレートの法則(2:8の法則)による影響
 二 アクションの遅さによる影響
 三 作業品質の低下による影響

 メーカは上位20%のお客様しか眼中になく、その中でもランク付けされているのが実態です。
(メインフレームも眼中にないという話しもありますが...)
 弊社は、残り80%のお客様に価値を提供するのが目的であり、そのために無料で情報提供を行っております。
 
次機種の検討をされるときも、メーカ主導からお客様主導にパラダイムシフトすることが重要です
 
 ハードが壊れたらCEコール、システムダウンしたら障害受付窓口にコールする。責任の所在ははっきりしています。
しかし、バッチ処理が遅いなどの
「性能」に関する案件は責任が明確になっていません
 仮にSEにクレームを上げたとしても、SEは誰に相談すればよいのか探すところから始まります。時間は果てしなくかかり、
解決する目処すらたちません。経験のあるお客様もいらっしゃると思いますがこれが実態です。
 このため弊社は無料相談窓口「GS/PF性能アドアイザー」を開設しました。

 
メインフレームの性能評価できるSEは全国で数10名しかいません (本当にできる人は数名です)
 性能評価できない人が性能評価しちゃダメですね。
 お客様に性能評価のツボを押さえて頂きたく、ホームページに「有賀式−性能評価手法」を公開しました。
 おかしな報告書には是非クレームを上げて下さい。報告書を送って頂ければ、私どもで無料チェックも行います。

 SEさんへの質問の答え  GS8800/10Pより、PRIMEFORCE3030の方が性能は上です。(これだけできれば正解)

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● メインフレームの次機種選定
 お客様の「CPUの性能を下げたい」ニーズに対し、メーカの腰は重くありませんか?
 そこで中小型メインフレームをお使いのお客様だけに提案、「
次機種選定はお客様自身でやりましょう!

 機種選定時のポイントをこの場でいくつか紹介します。

 1回目は、メモリの搭載量です。
 一番大事なことは、GS21/PRIMEFORCE(以下、GS/PFと略す)はWindowsよりもメモリが必要でないことを知ることです。
 自分のPCにメモリを1GB積んでいても、256MBで十分なGS/PFはたくさんあります。

 CPUに比べメモリは比較的安いので、総仮想空間使用量と同等のメモリを搭載すればまったく問題ありません。
 これは、PDAのX3レポート(XSP)、Hxレポート(MSP)から簡単に判断できます。
(この状態でV/R比はほぼ1.0です。)

 中小型のGS/PFは、ページング関連の処理にかかるCPUコストよりもメモリのハード費用の方が割安なので、はじめから頑張って
ページングさせるのは得策ではありません。
 ただし、必要以上のメモリを積んでも、何の役にもたたないので注意してください。本当に何の役にもたちません。(これをR/V値と定義した。)
 せっかく余っているからとI/Oバッファなどを大きくし過ぎると、メモリサーチでCPUを無駄に使ってしまい逆効果となります。

 SymfoWAREはNDBに比べバッファをたくさん使うので(省略値の)メモリサイズが大きく、SQL解析などでもCPUも余計に必要とするので、
速くなるはずがありません。あくまで運用性や保守性が重視な訳です。何も考えないでいると、メタボリックシンドロームになります。

 少しつっこんだテクニックをご披露しましょう。
 CPUとメモリのよいバランス。
  @オンライン業務 ---- レスポンス重視 ------ CPUをあまり使わない ---- たくさんのジョブを立ち上げるのでメモリは使う
  Aバッチ業務   ---- スループット重視 ---- まとめてCPUを使う -------- メモリはあまり使わない
 @は昔からメモリを有効に使う工夫がされてきました。システムACP、PEDのSWAP POINT、少しはページングをさせても問題ありません。
 中小型のGS/PFでは、Aでページングが起きると処理速度よりもCPUがもったいない。だからメモリ増設も検討したほうがよくなります。

 ETERNUSやEMCの高性能なDASDを使っているシステムは、メモリサーチよりもI/Oにした方が総合的に速いケースはよくあります。
 なぜか。でかいテーブルを使うプログラム(ユーティリティ含む)は、メモリサーチの仕方が意外と雑だからです。(極めて性能検証しにくい)
 おまけに、CPUキャッシュにもヒットしにくいので、メモリアクセスの遅さも見えてきてしまいます。(結果的にCPU時間が延びる)
 一部にある、ユーティリティはCPU時間が延びてもスループット重視だから問題ないという考えはウソです。
 最近はユーティリティもCPUバウンドで動作するため、I/O時間よりもCPU待ち時間に影響されます。

 以上を一言でいうと、CPU頻度が高いプログラムは危険ってことです。
 ついでに言うと、多量のメモリを使う(リージョンがでかい)プログラムは、セキュリティ面からも非常に危険です。

 2回目はCPUとDISKのバランスです。
 以前、消費者金融のCMで、上(下)半身だけ偏って筋肉質になって、どぉする〜XXっていうのがありました。中小型のGS/PFではこういうシステムが
結構あります。一言、ムダです。
 CPUが小さいのにDISK構成だけりっぱ。OCLINKチャネルも8チャネル以上、高性能DASDにキャッシュもたっぷり。
  ・・・ ジョブの多重度が上がる(トランザクションが増える)と、すぐにCPUネックになって、DISKの能力を使いきれない
 DISK構成はこじんまりしているのに、CPUがでかい。
  ・・・ ジョブの多重度が上がる(トランザクションが増える)と、ボリューム(チャネル)ネックになって、CPUの能力を使いきれない。

 CPU、チャネル、ボリュームのバランスを何の視点で見ればよいのか。考えてみてください。

 余談ですが、CPUとDISKの性能バランスは圧倒的にDISK性能が向上しています。
 この性能バランスを認識せずに正確な性能評価はできませんし、ムダのないシステム構成を作ることもできません。
 お客様自身がチェックできる目を持って頂くしか手がありません。

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2006年1月作成、2007年6月更新
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